バッド・ニュース☆グッド・タイミング DVD観劇レポート

*CAST*

倉田ちとせ(新婦) 沢口靖子
岩田哲郎(新郎) 生瀬勝久
倉田花代(新婦の母) 久野綾希子
田所太朗(結婚コーディネーター) 伊藤正之
宇佐美竜人(ホテルのウェイター) 八嶋智人
倉田とんかつ(新婦の父) 角野卓造
岩田エントツ(新郎の父) 伊東四朗

「とにかく笑ってもらって、劇場を出た後にはもう内容なんか忘れちゃって『あぁ楽しかった』と心地よい後味だけが残るような作品にしたい」
と三谷さんが仰せの通り、ほんと笑い箇所盛りだくさんでストーリーも何ら難しいところはありません。
「最悪な知らせが最高のタイミングでやって来る」
勘違い。タイミング。これらを巧みにコントロールするだけで、こうも極上な笑いを生み出すとは。
まぁそれはコメディーの基本概念らしいですが、自分はあまり笑いに精通してないもので、それがすごく新鮮に感じました。

物語はごく単純。あるカップルが結婚式を挙げるまでのドタバタ劇。
ホテルのティーラウンジで結婚コーディネーターと結婚披露宴の打ち合わせをしている。
だが彼らにはひとつの大きな問題があった。
新婦の母以外の身内は二人が結婚する事を知らない。
なぜならば、二人の父親はかつて一世を風靡した漫才師、『岩田エントツ・倉田とんかつ』で
10年前に喧嘩によるコンビ解消からそれっきり絶縁状態だったからだ。
その因縁の仲にある二人の子供が付き合ってる、しかも結婚、それがまして今日となれば反対はおろか卒倒ものである。
それでも、とんかつの娘:ちとせはやっぱり父親に祝福してもらいたいと、式の直前にエントツ・とんかつを呼び出し説得の場を設けようとするが・・・。

場をセッティングしたものの肝心の説得は新郎の哲郎へバトンタッチ。緊張と困惑でいっぱいいっぱいの哲郎と、
とんかつに因縁の息子とばれるまでの、そしてエントツとの鉢合わせまでの笑いを伴いつつハラハラさせられる部分、
子供達に呼ばれた疑問から導き出した答えがとんでもない勘違いへ進んでいくかつての漫才師二人。
『ひょっとして子供達は岩田エントツ・倉田とんかつの再結成を望んでいるのか・・?』

また何とも“グッドタイミング”で勘違いを増幅させる出来事が起こるものだからたまらなく面白い。
漫才師達とその子供達のすれ違い。
展開を見守りつつもイチ従業員の立場から事の真相を告げる事が出来ない。けど傍観できない性分に
様々首を突っ込まずにはいられないティーラウンジのウェイター。はい、八嶋さんの美味しいドコロ満載ですよぉ!
彼がストーリーにおいてとても良いアクセントになっている。時に潤滑油的にスムーズに事を運ぼうとし、
けどほとんどが逆効果に終わるけど、彼がいるお陰で笑いの効果が非常に高まる、スパイス的役割。

『結婚します』の一言さえ出れば・・・すぐに済む事なのだけど、もはや言おうにも言い出すきっかけをとうに失って、場も収拾がつかなくなっていて。
日常の自分に置き換えてみても、ここまで極端じゃないにしろ相通じる部分は随所に散りばめられている。
言えなかったばかりに悪い方向へ転じる時。思い込み、思い違い。一歩引いて周りを見回せばすぐに気がつくこと。
八嶋さんの仰る通り、軽快なコメディー劇でありながら何気ない人生の哲理もはらんでいると思います。

笑い死ぬかと思った私の一番のポイントは、改めて二人を交えてコーディネーターと式の工程を確認するところと
エントツ・とんかつが披露宴=本人たちにとってはコンビ再結成パーティー で披露するコントの稽古をしているところ。
前者では“入場する時は手を繋いで” “二人の赤ちゃん時代からの写真の紹介”の再確認のところでひとつひとつ驚きのリアクションをする二人が面白い。
またお披露目ネタがズバリ“お嬢さんをください” この稽古の様子を見た進行係がネタであることを知らず真に受けてしまい、彼なりの“何とかしなきゃ”という正義なのであろうが、 おせっかいにもそのネタに参加してしまうのがもう何とも。
ネタだとわからないわけだから当然行動もちぐはぐになってしまって、えんとつにボロクソに突っ込まれるところがおかしすぎる。
双方とも真面目に行ってることで生じる滑稽さがたまりません。またテンポが良いし!

どうして気づかないの!?的突っ込みドコロ満載。いやそこが面白さでもあり、
クライマックスでちとせがとうとう『結婚するの』と言ってしまった時は、何か少々寂しい気持ちがしました。
しかし中盤から後半にかけては本当によく笑わせてもらいました。
気持ちが沈んでる時に観ると、ウダウダした悩みなんて笑いで全て吹き飛ばしてくれます。

んで八嶋さんのツボどころ。ウェイターやっしぃ〜。はまり役ですね。この作品を観ると花田君が恋しくなります。キャラが近い。
本編スタート前の予告編が非常に楽しくてそこだけでしばらく充分満足してた自分です(笑)
オープニングジョークをさらりと流すのも、携帯などの鳴り物への注意の促し方といい。何でこんなに面白いのかー!ん゛〜んん゛〜!!(笑)
リピートアフターミー、もう携帯は鳴らさない!突然言われて戸惑うお客さんに『恥ずかしがらなぁいっ!』いいお声なんですよぉ。
リピートさせたお客さんにモナカ差し上げちゃうところがナイス☆きゃわいいです。
ファンの方、是非是非予告編のおいしい八嶋さんを堪能して頂きたいものです。もちろん本編もね。
単純に八嶋さんの行動だけ追ってても面白いです(笑)

『親がなくても子は育つと申しますが、しかしながら親がいなけりゃ子もいない。
お父さんお母さん生んでくれて本当にどうもありがとーーー!!』


当たり前のことなのですけどね。この台詞が心にズキュンと来ます。宇佐美竜人バンザーイ!(笑)

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